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晴風万里

すべての言葉は通り過ぎてゆく 第28回



西暦2015年神無月蝶人狂言畸語輯&バガテル―そんな私のここだけの話 op.217


握った右手の強さを上回る力で握り返さない人間は本当の友ではない、と考えるマッチョなインテリが多いので驚く。

いかなる正論にも異論の余地はあり、反論の出来ない立論はない。したがってあれやこれやの立論のうち、どれを選ぶかは我われの論理的判断を超えた脳内のある種の情緒的な領域で賽の一振りのように行われることになるだろう。

テレビで三善晃の「沖縄連禱」などを視聴していても、ほとんど日本語の歌詞が分からない。児童合唱なら多少聴き取れることもあるのだが、大人の混成合唱はお手上げ。歌舞伎や文楽と同様字幕をつけてもらいたい。10/2

安倍宣伝局のNHKをはじめ右翼偏向的な日テレやフジテレビのニュースや報道、解説を断ち切ろうとしているのでチャンネル切り替えが大変ずら。10/2

阪神は権藤以外の誰が監督をやっても駄目だと思うんだが、元広島の金本だったら、いまの和田の方がましだと思う。しかしまだ逆転優勝の可能性もあるというのに首を斬るとはこの渡世も残酷なものだ。10/3

遺された夫の提案で列席者の拍手で送り出された川島なお美さんの告別式をTVで見ながら、内村鑑三の娘で18歳で夭折したルツ子嬢のことを思い出した。鑑三は「これはルツ子の葬式ではなく結婚式です。ルツ子さん万歳!」と叫んだのだった。10/3

私たちの太陽は2代目である。この太陽の前にここからそう遠くない宇宙空間にもうひとつの太陽があった。その初代太陽が爆発してその元素の塵が再び凝集して生まれたのがこの太陽系であり、われわれの地球だ。10/5

初代太陽が劇的な最期を遂げてくれたおかげで、今日のわれわれがある。比喩的神話的な意味ではなく、事実としてわれわれは太陽(初代)の子だ。太陽も星(恒星)だとすれば星の子だ。10/5

私たちの本当の母なる太陽は、私たちに高度な元素をつくり残して虚空に消えてしまった。劇的に死んだ母の遠い記憶。離散した元素の子供たちが身を寄せ合って第2の故郷をつくった。この地球を形作るすべての物質がそんな劇的な物語を秘めている。日野啓三

東京の夜空でも雲さえなければいくつもの星が見える。風の強い夜はかなりはっきり見える。じっと眺め上げていると胸の痛む様な思いに駆られるのも、私たちが星の子だからである。日野啓三10/5

放散虫類のオパールの精密に放射状の殻は、この地球上で最も美しい形のひとつだ。私はもうあと10年ぐらいしか生きないつもりだが、今度生まれてくるなら放散虫になりたいね。この宇宙で恐らく最も美しい姿。透き通って静かに冷たくきらめいて。日野啓三https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E6%95%A3%E8%99%AB

寺の門に立てた旗が風にはためいていた。それを見て弟子の一人が「旗が動いている」と云った。「いや風が動いているのだ」と他の弟子が云った。それを聞いて禅師は云った。「お前たちの心が動いているのだ」日野啓三

南半球にあるオーストラリアのホテルの洗面台で、水が日本と反対方向に渦を巻くのを、感動して見詰めていたことがある。日野啓三

「水商売の女のがいいんです。それも自分で抜いたのじゃいけないんで、誰かに抜いて」もらったのがいいというんです。当時はそいうことになってた。帝国陸軍は女の陰毛に守られて中国に乗り込んだわけです。みんな持ってましたよ」開高健「輝ける闇

小説は形容詞から朽ちる。開高健

未分明のものから一つの形式に向かうものが小説、形式をモチーフにして未分明のものへ向かうのが詩だ。田村隆一

ノーベル賞を受賞した大村智さんの快挙を、安倍蚤糞のごとき不逞の輩があたかも己の手柄のように持ち上げるのは不愉快極まる。お前は早くもどこかへ飛んで消えて無くなった矢でも作ってろ。10/6

連日のノーベル賞ラッシュ。大村さん、梶田さんに続いて、文学賞で村上春樹、平和賞で日本国憲法の受賞をひそかに期待している。10/7

実際ベルリン・フィルのデジタルコンサートホールで、カラヤンとアバドとサイモン・ラトルの新旧3人のブラームスの交響曲を聴き比べてみると、その総合的な音楽的感銘の深さにおいて、先先代のカラヤンに軍配が上がる。では音楽の進化とは何か?10/7

東京海上日動という会社が、わが偏愛のモーツアルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618をテレビCMで使っているが、こればかりは即刻やめてほしい。そもそもモザール選手の了解を取ったのか。おいらの葬式の指定曲を勝手に使うな。10/10

クラシックの名曲の最たるものはドボルザークの新世界交響曲だと思うが、いま1週間視聴無料の「ベルリンフィル・デジタルコンサート」でアバドの2002年パレルモツアーでの演奏を聞いたら、これが素晴らしい演奏だった。10/10

「真面目に弾くピアニスト。でも真面目には聞いていないぼくがわかる、悲しい」という歌を『暮れてゆくバッハ』の中で岡井隆氏に詠まれたのは中村紘子の演奏だが、この87歳の歌人の耳はじつに良く聴こえているなあ。10/15

日本テレビの「NNNドキュメント15」という報道特集番組が、旧日本軍による南京虐殺事件を鋭く追及していた。およそ1万人の捕虜を揚子江の岸辺に集めて機関銃で撃ちまくったあと、銃剣でずぶずぶと突き刺したと語る兵士たちの証言を現地で確認するスタッフ。これぞジャーナリズム!https://www.youtube.com/watch?v=GI-7PC99bLs

カティア・ブニアティシヴィリ、ユジャ・ワン、お前たちがみせたいものは裸なのか音楽なのか?

第44回全国短歌大会で応募数2679首の中から選ばれた最高賞作品は「はねあげた水のごとくに影が降り逃げた小鳥は数へられない」だそうだが、その意味も良さも分からない。どなたか教えてくださいな。10/18

八割がた雲が空を覆っていても晴れなんだって。マジかよ。そんな話初めて聞いたな。気象庁、ちょっと頭がおかしいんじゃないの。10/21

すぐに国会を開け。この愚か者たちよ。10/22

吉田秀和翁のエッセイで歌手のフィッシャーディスカウとタクシーに乗っていたらベートーヴェンのピアノ協奏曲の5番が掛かっていて、それをベーム指揮ウイーンフィルでバックハウスの演奏とディスカウが言い当てるのでかっこいいなと思っていたが、いまどきこんな運ちゃん居るのだろうか?10/22

「健全な野心」を失わないことです。村上春樹10/26

自分の「実感」を何より信じましょう。大事にしましょう。たとえまわりがなんと言おうと、そんなことは関係ありません。書き手にとっても、また読み手にとっても、「実感」にまさる基準はどこにもありません。村上春樹「職業としての小説家」10/28

温泉のお湯と家庭風呂のお湯、大きなやかんで沸かしたお湯と小さな器で沸かしたお湯の違いが、小説や音楽にもあるようだ。村上春樹「職業としての小説家」10/28

源泉にたどり着くには流れに逆らって泳がなければならない。流れに乗って下っていくのはゴミだけだ。ポーランドの詩人ズピニェフ・ヘルベルトby村上春樹「職業としての小説家」10/28

私は希望もなく、絶望もなく、毎日ちょっとずつ書きます。アイザック・ディネーセンby村上春樹「職業としての小説家」10/28



こんなに野菜が高いのも暮しが良くならないのもみんなお前のせいだ安倍 蝶人



by amadeusjapan | 2015-11-01 12:49 | エッセイ

あまでうすが綴る音楽と本と映画と詩とエッセイ
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