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晴風万里

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なにゆえに第7回~西暦2014年文月蝶人花鳥風月狂歌三昧



ある晴れた日に第250回


なにゆえに海でも駅でも喧しい日本人は耳なし芳一 

なにゆえに山水電気は倒産したのかとても優れたアンプを造っていたのに

なにゆえに被災地からの犬は発作を起こすのかこの世の地獄をその目で見しゆえ

なにゆえに「真逆」「目線」「立ち位置」という「正反対」「視線」「立場」でいいじゃないか

なにゆえに隣の犬は泣き叫ぶ躾がしてない散歩させない

何ゆえに除草剤を庭に撒く草花も土地も二重に死ぬるを

なにゆえにひとりだけ泣いているのみんな楽しく笑っている遠足なのに

なにゆえにコラボコラボと気安く呼んでるコラボとは仏語で対独協力者なるを

なにゆえに「チャップリン」を「チャーリー」に変える映画のタイトルは原題通りに

なにゆえにムクは微かに尻尾を振ったそれが僕らへの別れの挨拶

なにゆえに日本のサッカーは負けたのか弱い弱いひとえに弱いから

なにゆえに若者は真夜中に駆けずり回るそこに太陽が輝いているから

なにゆえに曇りの空から晴れ間がのぞく笛吹童子は能天気だから

なにゆえにこの本はわれらの胸をうつ隠岐に果てし帝への哀傷深し

なにゆえにまだなにゆえ音頭を踊っているの橘曙覧の「たのしみは」が応援してくれるので 

なにゆえにあの頃のアンパンは美味しかったのか アンコの中の夢を食べてた

なにゆえに朝日は夏目漱石を連載する現代作家がつまらないから

なにゆえにそんなに強い国にしたいのかそれだけ個人は弱くなるのに

なにゆえに普通の国にして喜んでいるこの国だけは戦知らずの国なるを

なにゆえにメキシコ見物の首相を映し出すもっと大事なニュースが他にあるだろ

なにゆえに戦争できる国を目指すのか戦争すれば悲惨な地獄が待ち構えているのに 

なにゆえに大嫌いな顔ばかり垂れ流すNHKは朝から晩まで安倍放送局

なにゆえに解釈だけで改憲できるのか絶対矛盾は統一できない

なにゆえに憲法反逆者どもを放置する普通の国なら即逮捕監禁

なんでまたくりからもんもん入れ墨しとるんやおんどれヤクザになりたいんか


なにゆえに富岡鉄斎が聖人君子なるや九十歳で死ぬまでエピキュリアンなるを 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-31 11:34 | 詩歌

文化学園服飾博物館で「世界のビーズ展」をみる



ふぁっちょん幻論& 茫洋物見遊山記第154回


この展覧会を一覧すると、ビーズが身近な装飾材料として昔から世界各地のおよそ40カ国で愛用されてきたことがよくわかる。

 交易品として珍重されたガラスビーズ「とんぼ玉」、欧州の華やかなビーズ刺繍のドレスなども興味深いが、狼の歯の首輪や本邦の勾玉、アジア、アフリカの伝統的な衣服や装身具などをじっと眺めていると、これらの珠玉のひとつひとつに大衆のさまざまな祈りや呪力が籠められてきたことは間違いないだろう。

 その祈りや呪力は現在もなおミサンガ、腕輪、首飾り、鉢巻き、イアリング、テープ、護身具等々の姿形で、私たちの身体と命と暮らしをつなぎとめているのである。

 なお当展は来る9月13日まで同館にて開催中。日曜祭日はお休みです。


なにゆえにメキシコ見物の首相を映し出すもっと大事なニュースが他にあるだろ 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-30 10:33 | ファッション

出光美美術館で「富岡鉄斎展」をみる



茫洋物見遊山記第153回

 昔から死んだ祖父が惚れ込んでいた鉄斎をみる機会に恵まれた。

 没後90年を記念して開催中の同展をみての感想は、ずいぶん色っぽい日本画を描くもんだということで、それはもちろん普通なら無彩の山水画に遠慮なく色彩をまぶしているせいでもあるが、この人物の歳はとってもけっして枯れない現世への欲望のあぶらぎりのせいに違いない。

 世になき文人と称され、深山幽谷における隠遁生活を理想として、そのような状況に仮託したような絵ばかり描いてはいても、それらは所詮外面をとりつくろう仮の姿、しかしてその実態は旺盛なる欲の塊で、その現世的な原始生命力の間歇的な噴火爆発は死ぬまでとぎれることはなかったのだろう。

 そんな古代的な巨人にしても、その作品は年をとるほど深みと底光りが出てくるということで、当然最晩年である大正12(1923)年の「蓬莱仙境図」などは、山も岩石も極度にデフォルメされ、無造作かつ宇宙的に単純化されている。

 その構図の大胆さと筆致の自在さは完璧にロックンロールしており、ちょっとフルトヴェングラーのベートーヴェンの第7交響曲や、現代抽象画のブラックを思わせるようなアヴァンギャルドな世界を表現しているようで痛快だった。


 なにゆえに大嫌いな顔ばかり垂れ流すNHKは朝から晩まで安倍放送局 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-27 11:51 | 美術

鎌倉国宝館で「平常展」をみる



茫洋物見遊山記第152回 &鎌倉ちょっと不思議な物語第319回


長らく震災対策工事を行っていた鎌倉国宝館がやっと再開しました。近所の源氏池も平家池もはすが満開です。

「平常展」と称しているがこんな呼び方があるのだろうか。「所蔵展」とか、せめて「通常展」にし給えな。

入館して右手にはおなじみの薬師三尊および十二神将立像の十五体が佇立して圧巻ですし、左手の展示室には報国寺や光明寺などの境内絵図、今少路西遺跡の出土品などが整然と並んでいます。

 建長寺が所有にかかる北条時頼の座像は、私の大嫌いな北条家の第五代の執権ですが、さすが三浦一族を滅ばしただけのしたかかな面構えで無人の館内を睥睨しているのでした。

 なお当展は来る7月27日まで同館にて寂しく開催中。


  なにゆえに「平常展」と称している鎌倉国宝館には異常が無いから? 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-26 12:26 | 鎌倉案内

クロード・ソーテ監督の「愛を弾く女」をみて



bowyow cine-archives vol.658


 才能ある若きヴァイオリニスト(エマニュエル・ベアール)が楽器修理の職人(ダニエル・オートゥイユ)を愛するようになるが、地味で実直に生きる男が、その熱烈な求愛を退け、深く傷つく悲しい話である。

 すでに彼女には恋人(アンドレ・デユソリエ)がおり、しかもその恋人は男と同じ修理工房の長年にわたるパートナーだったから、傷ついた者は2人だけではなかったのである。

 相寄る孤独な魂の間に何が起こったのだろう? 男は派手な演奏家と地味な裏方では生きる世界が違いすぎると考え、「あなたを愛してはいない」とまで言って女から遠ざかる。

 女の方からホテルで抱いてとまで言うておるのだから、抱いてあげればよかったのではないか、ほんとにダメかどうか一度試してみればよかったのではないか、と思うのだが、結局2人はそのまま別れてしまうラストの黒い瞳が悲しいが、男と女とは、人世とはそんなものではないでしょうかねとこの職人監督はいうのである。

 ジャック・カントロフが弾くラベルのバイオリンソナタが、いつまでも心に残る。
 もしかするとクロード・ソーテこそフランス映画の本流中の本流だったのかも知れない。
 ところで原題は「冬の魂」なのに、どうして邦題は「愛を弾く女」になってしまうのだろう。
 

   なにゆえに日本のサッカーは負けたのか弱い弱いひとえに弱いから 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-25 10:14 | 映画

ジャン=ジャック・アノー監督の「スターリングラード」をみて



bowyow cine-archives vol.658


 第2次世界大戦の一大メルクマールになったドイツ軍のソ連侵攻とその無残な末路を描くドイツ映画である。

 イタリアのリゾートでの能天気な休暇が明けて一転して地獄の三丁目に突撃してゆくある小隊の兵士たちに焦点を当てつつ、この狂気の大作戦の愚かしさを描き出そう、という試みは分かるが、脚本の段階で作戦の全体像と彼らの戦闘の位置づけが曖昧模糊としている。

 加えて演出の切れが悪いので地下水道での戦闘や戦車部隊との肉弾戦、敵軍の少年兵や女性兵士との挿話など印象に残るシーンもあるが「ともかく戦争は悲惨だ。もうこりごりだ」という次元でなんとなく話が終わってしまう。

 まあそのお、その教訓じたいは実際その通りだし、それでいいといえばいいのだが、映画としての出来栄えはいまいち、いまに、いまさんなり。

 されど「戦争できる国」を目指して大車輪の活動を展開している現政権のあほばか連中にはぜひみてほしい映画である。


 なにゆえに戦争できる国を目指すのか戦争すれば悲惨な地獄が待ち構えているのに 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-24 16:23 | 映画

私詩的履歴書~「これでも詩かよ」第93番



ある晴れた日に第249回



40年代、私はひとりの頑是ない赤ん坊。
50年代、私は特性の無いひ弱なひとりの少年。
60年代、私は怒れる学生だった。
70年代、私は従順なひとりのリーマンだった。
80年代、私は会社のために24時間戦う労働者。
90年代、私はリストラ取らされた哀れな労働者
00年代、私はふりー、ふりーのフリーター。
10年代、私はひとりの詩人になった。


なにゆえに海でも駅でも喧しい日本人は耳なし芳一 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-23 20:22 | 詩歌

東直子編著「鼓動のうた 愛と命の名歌集」を読んで



照る日曇る日第719回

編著者が毎日新聞に6年間連載した愛と命の歌を紹介するエッセイ集です。

セレクトされた短歌のなかで感銘を受けた歌を、いくつか挙げておきましょうか。

鋭い声にすこし驚く きみが上になるとき風にもまれゆく楡 加藤治郎

 いきなり出てきたこれぞ愛の歌。充分過ぎるほど過激。こんなことをこういうふうに詠んでもいいんだと思わせてくれたのはいいが、もう歳じゃ、歳じゃ。

なにしてもあなたを置いて死ぬわけにはいかないと言う塵取りを持ちて 永田和宏

 妻がガンと分かった時に夫が詠んだ歌。さもありなん。

手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が 河野裕子

 その妻の臨終の絶唱。なんど読んでも涙が出てくる。

父母を好きでなくとも生きていける生きていけるよ階段おりよ  東直子

 最後の「階段おりよ」が凄い。

うちで一番いいお茶飲んでおしっこして暖かくして面接ゆきな  雪舟えま

夫を面接に送りだす妻のエール。「おしっこして」が泣かせます。

うなだれてないふりをする矢野さんはおそれいりますが性の対象  斉藤斎藤

 いま私がいちばん好きな歌人の見事な慇懃無礼。

うつし世の闇にむかっておおけなく山崎方代と呼んでみにけり

 いま彼のエッセイを読んでいますが、方代さんは人間も歌も素晴らしい。

さうぢゃない 心に叫び中年の体重をかけて子の頬打てり 小島ゆかり

 テレビで見るあのおとなしそうな女性が、と思わず息を飲む。

犬はいつもはつらつとしてよろこびにからだふるはす凄き生きもの 奥村昂作

 そうだそうだ、2002年に死んだ愛犬ムクもさうだった。

同じように髪を束ねた母と子のサランサランとゆく春の風  東直子

 撰者に敬意を表してもう1首。「サランサラン」がいいですね。


なにゆえにムクは微かに尻尾を振ったそれが僕らへの別れの挨拶  蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-20 11:09 | 読書

アンパン、ジャムパン、クリームパン~「これでも詩かよ」第92番



ある晴れた日に第248回


これは去る6月24日に友達の「とうこさん」がおつくりになった歌

  ウエストが太りますよといはれつつ夫の楽しきあんぱん買ひ止まず

 にインスパイアーされて出来上がった拙い詩です。

「とうこさん」ありがとう。



アンパン、ジャムパン、クリームパン
子供の頃、空はもっともっと広かった。
アンパン、ジャムパン、クリームパン

カレーパン、ブドウパン、メロンパン
山はもっと高く、もっと多くの蝶々が飛んでいた。
カレーパン、ブドウパン、メロンパン

チョコパン、シナモン、アンパンマン
川はもっと広く、もっと多くの魚が泳いでいた。
チョコパン、シナモン、アンパンマン

蒸しパン、コッペパン、ピーナッツパン
雪はもっと白く、もっと輝いていた。
蒸しパン、コッペパン、ピーナッツパン

アンパン、ジャムパン、クリームパン
子供の頃、空はもっともっと青かった。
アンパン、ジャムパン、クリームパン


なにゆえにあの頃のアンパンは美味しかったのか アンコの中の夢を食べていたから 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-19 13:07 | 詩歌

「モーツァルトその音楽と生涯第1巻 名曲のたのしみ、吉田秀和」を読んで



照る日曇る日第718回


とこうタイトルを書いただけで、あの懐かしい温厚な声音が耳元に響いてくる吉田秀和翁の番組をそのまま書物に編んだもの。

あの番組のいわば脊梁部をなしていたウォルフガング・アマデウス・モーツアルトの音楽と生涯について、翁が1980年4月からおよそ7年間にわたって訥々と語り続けた内容が、ライヴCD付きでこれから5巻にまたがって聴けるとはまるで夢のような話である。

本巻では最初期の旧ケッヘル1のクラヴィーア作品から1772年に作曲された劇的セレナータ「スキピオの夢」までが収録されており上流の滑川から下流の由比ヶ浜まで小舟でくだるような気持ちであっというまに読了したのだが、その間たえず彼の美しい音楽が鳴り響いていたことは言うまでもないだろう。

それにしても翁が指摘されているように、1764年に書かれたモーツァルトの最初のシンフォニーk16の第2楽章の後半部の第2部のホルンのパートに、彼の最後の41番の交響曲ジュピターの最終楽章の最後のメロディがすでに登場しているのは、何度聞いても単なる偶然とは思えない。

吉田翁は、「もし僕がモーツァルトについての通俗的な伝記小説を書いたとしたら、この節をライトモティーフに使ったでしょうね」と語られているのだが、鳴呼、ついにこの通俗的な伝記小説が書かれなかったことの無念さよ!


なにゆえに虎は死して皮を遺し、翁は死してモザール夜話を遺したのか 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-07-18 11:46 | 読書

あまでうすが綴る音楽と本と映画と詩とエッセイ
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