晴風万里

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国立劇場で「通し狂言・小春穏沖津白波」千穐楽をみて



茫洋物見遊山記第196回

河竹黙阿弥生誕200年を記念して半蔵門の国立劇場で正月の3日からうたれていた公演も今日が最後の千穐楽です。

黙阿弥の「幻の名作」の2002年以来の再演でしたが、大詰第2場の「鎌倉佐助稲荷鳥居前」の小狐礼三の大立ち回りが凄かった。
いえ、演じた尾上菊之助が凄いんじゃなくて、国立劇場の大道具と大仕掛けと荒事(若い役者のアクロバット)と美術が素晴らしかった。

赤い鳥居さんを素材にして、これを上下左右に自由自在に大車輪のように回転させ、その鳥居の上で一糸乱れぬ立ち回りと&大追跡&大捕物の超絶的曲芸を次々に繰り広げる。
歌舞伎は天下の大見世物とは我ながらよくぞいうたもの。年の初めのエンターテインメントはこれでなくっちゃ。

そういえば去年の今頃も同じ尾上菊五郎の演出で「南総里見八犬伝」の天守閣を舞台にした大詰の壮絶バトルに出食わして、エンドルフィンを盛大に垂れ流したものだったが、今回も十二分に堪能したぞえ。

もしかすると、菊五郎って新春スペクタクル・プロデュースの名人かもしれないな。
恒例の手ぬぐい巻きをとり損ねたのは残念だけど、またひとつ冥途への良い土産を見せてもらいました。音羽屋さん、恩に着ますぜ。


 国立劇場の脇にある「光解体」いったい何をする会社なんだろう 蝶人
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by amadeusjapan | 2016-01-29 10:19 | 芸術

国立劇場で「東海道四谷怪談」をみて



茫洋物見遊山記第195回

 忠臣蔵のインサイドストーリーの元祖で、憤死した塩冶判官の浪人、民谷伊右衛門がどんどん人殺しをしていって妻のお岩やらその他大勢の亡霊の恨みを買って自滅していく陰々滅滅のお噺であるが、いろんなお化けがあの手この手で登場するわりには、全然こわくない。

 スタッフもそれが分かっていると見えて客席にお岩係を忍ばせて懐中電灯でバアアとかやっているが、そおゆう子供じみた比叡山お化け屋敷の真似はやめてほしいずら。

 これは強欲者の強欲ぶり、もっというと人殺しの快楽を実行犯の伊右衛門が蒙った恐怖の刑罰なしに疑似追体験する「バツ無しゲーム」なのである。

 作者の4世鶴屋南北自らが、花道の下からぽっかり浮かび上がって口上を述べるところからはじまって、47士が鎌倉高師直館を夜討ちして晴れて首をあげるまでを発端、序幕、2幕目、大詰まで全11シーンで演じ通すああ堂々の一大通し狂言であるが、文政8年7月江戸中村座での初演は、なんと「仮名手本忠臣蔵」との併演だったというから驚く。

 当時の江戸ッ子は朝から晩まで一日がかりで、この正続・表裏忠臣蔵をたっぷり楽しんだのであろう。これぞ真正の大衆娯楽ぞえ。

 民谷伊右衛門、お岩などなんと5役かけもちの市川染五郎などの高麗屋ご一統さんが最後まで熱演して、珍しく3階席まで超満員の年忘れ公演を、江戸の昔のように今月の26日まで楽しませてくれる。


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by amadeusjapan | 2015-12-18 14:37 | 芸術

国立劇場で通し狂言「神霊矢口渡」をみて



茫洋物見遊山記第193回


あまりに書斎に座ったきりでは心身が腐ってしまうと危惧して寒さと雨を冒して半蔵門まで辿りつき、平賀源内作の「神霊矢口渡」全4幕を見物してきました。

近年では大詰めの「頓兵衛住屋」がよく単独で上演されるそうですが、今回は序幕の「東海道焼餅坂の場」、2幕目の「由良兵衛之助邸の場」、3幕目の「生麦村道念庵室の場」と併せてほぼ100年振りに4幕通しで上演されました。

3幕目では、中村吉右衛門演ずる由良兵衛之助が、足利尊氏に降伏したとみせかけて、主君の新田御家復興をもくろみ、尊氏の部下の目の前で自分の子や忠臣を斬って捨てますが、こういう愁嘆場は歌舞伎ではよくある話なのでさしたる感銘を受けませんでした。

物語のクライマックスである4幕目の「頓兵衛住屋」では、かつて新田義貞の子、義興を謀殺した悪役の渡し守頓兵衛(中村歌六。吉右衛門を凌ぐ存在感を発揮)が、義興の弟義岑をも矢口の渡しで葬り去ろうとしますが、絶体絶命のピンチを救いに登場したのはなんと死んだはずの義興の亡霊。

これがモーツアルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」に出てくる騎士長の亡霊そっくりなのでびっくりしました。

そして舞台下手の頓兵衛の娘がいる住屋、琳派風の波に浮かぶ義興の亡霊、頓兵衛が乗った船の3つの要素が、鮮やかなトライアングルを構成していて、とてもダイナミックな美術装置の妙を見せていました。

義興がひょうと放った矢がいつの間にどう消えて頓兵衛の首を射ぬいたのかよく気をつけて見ていたのですが、その早業のトリックが見抜けなかったのはわたくしの眼がすでに節穴と化しているからなのでしょう。歳はとりたくないものです。

役者は中村吉右衛門、歌六のほかに又五郎、歌昇、種之助、錦之助、芝雀、東蔵などが出演しているのですが、昔ながらの声音を作っているのは吉右衛門のみ。歌舞伎は隆盛と伝えられているようですが、はたして進歩しているのか退化しているのか、よく分からない今日この頃です。


  おもざしを隠しつつ通り過ぎたと妻はいう哀れなるかな昭和の大女優 蝶人
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by amadeusjapan | 2015-11-27 13:27 | 芸術

国立劇場で「通し狂言伊勢音頭恋寝刃」の千穐楽をみて



茫洋物見遊山記第190回


 久しぶりの歌舞伎を息子と一緒に半蔵門で鑑賞いたしました。

 演目は近松徳三の手になる「伊勢音頭恋寝刃」でこの劇場ではなんと53年振りの公演だそうです。

 寛政8年5月、伊勢国古市の遊女屋」油屋で地元の医者、孫福斎が仕出かした殺傷事件を題材にした狂言だそうですが、要するに名刀「青江下坂」を巡る争奪を横道また横道に逸れながら、延々と辿るのです。

 例によって登場人物のあれやこれやが私の粗放な脳髄には分かり難く、前半はかなり退屈したのですが、後半の大詰めにきて大復讐劇と大殺戮が巻き起こったので、ようやく頽勢を挽回して、意気揚々と4時間に亘る大公演の千穐楽を打ちあげることができました。

 名刀がじつは村雨のごとき妖刀であって、柄を握った主人公(中村梅玉)を誘導して次々に悪党共を斬ってゆくのを例のスローモーションでやるが最大の見どころで、この「青江下坂」が手元にあれば極悪非道の権力者に送り届けてやりたいと思ったことでした。

出演はほかに雁治郎、高麗蔵、東蔵などの中村一門で、光る役者は一人も居なかったずら。その後夜の銀座に出たら大通りに観光バスが止まっていて街は中国人の爆買一色。なんだかとても嫌な感じでした。

 息子の案内で資生堂ギャラリーにて小沢剛の「帰って来たペインターF」展を見ましたが、これは戦争中にインドネシアで従軍した架空の日本人画家「ペインターF」の戦前から戦後の生きざまを物語にして、絵画と映像作品に仕上げたもので、レオナルド藤田らしい画家が七幅の大画面に暗躍しています。史実とからめた作家のコンセプチャルな見立てが秀逸だったずら。

 次に小柳ギャラリーで開催中の内藤礼の個展を見たのだが、そこに並んでいたのはほとんどなにも描かれていない何枚もの白いキャンバス、そして雑誌の一ページを切り取ってしわくちゃにした人物写真だったので驚いた。

 こんなもののどこが作品であり芸術なのか。ただのゴミではないか。

 こんな人を莫迦にした羊頭狗肉に安からぬ値段がつけられ、それをこぞって買いあげたりしている異様な光景を目の当たりにして、私は頭に血が上り、我が腰にかの妖刀あればと歎シじざるをる得ない銀座の秋の夜だった。



 マカ不思議有名人物の名さえついてればただの紙切れが札束に化ける 蝶人
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by amadeusjapan | 2015-10-29 14:38 | 美術

国立劇場で「梅雨小袖昔八丈=髪結新三」千穐楽をみて



茫洋物見遊山記第174回

 

 傾きかけた商家のお嬢さん(中村児太郎)。手代の忠七(市川門之助)と言い交わしていたのだが、んなこと委細構わず五〇〇両の結納金のかたに母親は嫁入りを決めてしまう。折良くだか悪くだか来合わせた髪結の新三(中村橋之助)が青菜に塩の二人をそそのかして、お嬢さんを自家へ連れ込んでしまう。

 騙されたと知った忠七から訳を聞いた源七親分(中村錦之助)が新三の家に掛け合いに来るが、たかが一〇両で買い戻すとは馬鹿にするなと追い返されてしまう。

 するとその話を聞いた大家の長兵衛(市川團蔵)がやはり新三の家に乗りこんで、十五両で手を打たせるが、それを知った源七親分が新三を待ち伏せして両者がいざ因縁のチャンチャンバラバラが始まる!というところで幕となる名人河竹黙阿弥の名作なり。

 明治六年の脚本なのに、気分は完全に江戸時代。文明開化なんか無視して旧幕の古く良き時代の思い出噺に花を咲かせようとする反時代的反逆精神の発露をこの芝居に見る。

 私はいつもの天井桟敷だったが、となりに座った大向こうが耳をつんざくような胴間声で「成駒屋アー!」「萬屋アー!」「三河屋アー!」と怒鳴るのには閉口した。こういうのは、小さくてもよく響く声でやってほしいものだ。

 本日で千秋穐を迎えた半蔵門界隈はすでに桜が満開だった。


「成駒屋アー!」「萬屋アー!」「三河屋アー!」と有頂天にラアラア騒ぐ大向こう 蝶人
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by amadeusjapan | 2015-03-28 11:43 | 芸術

半蔵門の国立劇場で「南総里見八犬伝」をみて



茫洋物見遊山記第166回


 曲亭馬琴の有名な大河浪漫大小説を渥美清太郎がうまく脚色して尾上菊五郎が監修した本作は人情噺よりも立ち回りと荒事、そして要所要所でのと大仕掛けの場面転換が眼にも鮮やかな正月らしいエキサイティングな通し狂言でした。

 発端の里見家の息女、伏姫と迷犬八房の絡みからして規模雄大な舞台が幕を切って落とされますが、序幕本郷円塚山における犬山道節(尾上菊五郎)の火遁の術による華やかな登場、2幕目足利成氏館芳流閣上の犬塚信乃(尾上菊之助)と犬飼現八(尾上松緑)との息もつかせぬ大格闘が最大の見どころです。

 特に感動したのは回り舞台を回転する天守閣から信乃に蹴落とされた捕り手の面々が、バック転しながら舞台暗渠に落下したあと、その姿が3階席の私たちから見られないように黒布を前身に纏いながらゆるゆると姿を消していくことで、そんな隠れた細部にまで神経を遣っている役者魂にいたく感嘆させられたことでした。

 大詰の扇谷定正居城における善悪両党の一大決戦における鳴りもの光りもの大爆発は目が眩むほど華やかなものですが、もしかするとこういう勇壮無比な大スペクタクルこそ本来の歌舞伎の姿なのかもしれません。

 細部で瑕瑾無きにしもあらずながら、全体としてのお芝居の楽しさと勢いと鮮度は抜群でとりわけ美術部門、大道具、小道具の充実と健闘に拍手を贈りたいと思います。 

 なお本公演は来る27日まで。

  なにゆえに松竹歌舞伎座に行かないか阿呆莫迦再建計画には反対だった 蝶人
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by amadeusjapan | 2015-01-16 10:15 | 芸術

国立劇場で「伊賀越道中双六」通し狂言千穐楽をみて



茫洋物見遊山記第165回

 四四年ぶりに「岡崎」を上演するというので、西暦2014年も押し詰まった26日に半蔵門まで出かけました。

 席はいつもの3階席の上端右側ですが、私の両隣りについに誰も来なかった。券だけ買っておいて欠席するとは勿体ないことをするものですが、御蔭で伸び伸びと見物することができました。

 この歌舞伎は剣豪、荒木又右衛門の「伊賀上野の仇打ち」を題材に取っていますが、この「岡崎」では又右衛門ならぬ唐木政右衛門(中村吉右衛門)が、目指す仇、沢井股五郎(中村錦之助)の居所を、剣の師匠であり股五郎に味方している山田幸兵衛(中村歌六)からなんとか聞き出そうと苦心惨憺いたします。

 そして政右衛門は、霏霏と雪降る幸兵衛の家を訪れた政右衛門の妻お谷を邪険にするのみならず、彼女の懐の中のわが子を自らの手で刺し殺してまでも敵討ちを遂げようとするのです。

 人情よりは義理、自家の肉親を犠牲にしてでも主家の敵打ちを完遂させようとする武士の渡世の哀しさを吉右衛門が好演していましたが、この人の声も、坂田藤十郎ほど酷くはないが、兄松本幸四郎と同様、細身でキンキンして聴き取りにくい。むしろ相方の歌六や尾上菊之助の方が安心して聴いていられます。

 声は役者の基本。私は2代目鴈治郎のような音吐とざっかけない演技が好きなのです。

 ところで国立劇場は、たしか去年の秋にも近松半二作のこの演目をやっていましたが、いったいどこがそんなに面白いのでしょう。


   歌壇よりは花壇を私は取るだろう清く正しく美しいので 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-12-28 10:15 | 芸術

国立劇場で「伽羅先代萩」をみて



茫洋物見遊山記第161回


 小雨ぱらつく半蔵門で「伽羅先代萩」の千穐楽を見物しました。

 この歌舞伎は、仙台藩のお家騒動を種にしたものですが、舞台は室町時代に設定され、山名宗全を後ろ盾にする悪臣仁木弾正一派と細川勝元が味方する善臣渡辺外記、乳人政岡一派との激烈な暗闘を描いています。

 その詳しい物語や背景、登場寺人物などについては別添のウキペデイアを参照してほしいのですが、今回の通し狂言の最大の見せ場は、三幕目の「足利家奥殿の場」における弾正の妹、八汐によるお世継ぎ鶴千代の毒殺を死守しようとする政岡の孤軍奮闘ぶりでしょう。

 政岡の愛息千松は、若君鶴千代の代わりに毒団子を食べ、挙句に八汐になぶり殺しにされてしまいます。ヒロインの政岡は、その悲劇を涙一滴こぼさず耐えに耐え、あたりに人がいなくなってから身も世もあらぬ慟哭をするのですが、このクドキの名場面を演じた坂田藤十郎は、予想を裏切る拙劣な演技で大向こうの失笑を買いました。

 昨年秋の「伊賀越道中双六」のときにも感じたことですが、この男の声は小さくて、なにを言っているのか全然わからない。

 他のすべての役者、とりわけ二人の子役が、上手下手は別にしてちゃんと観客に聴き取れる明瞭な発声を心がけているというのに、この大根役者はそんな基本すらができていないのです。

 本人は、わざと声を低めたら客がそれだけ心して聞いてくれる、と思っているのだろうが、あんな蚊の泣くような声をいったい誰が耳に出来るというのでしょうか。。名歌舞伎の名場面の感動を台無しにする愚かな振る舞いと言わざるをえませんでした。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%BD%E7%BE%85%E5%85%88%E4%BB%A3%E8%90%A9


 もうどんなことにも自信がないんですわたし絶対失敗するので 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-11-27 11:45 | 芸術

国立劇場で「双蝶々曲輪日記」千穐楽をみて


茫洋物見遊山記第155回

『双蝶々曲輪日記』と書いて「ふたつちょうちょうくるわにっき」と読ませるとはなんとお洒落な江戸の文人よ。雅号「蝶人」を名乗る者としてはなんとしてでも東京にイカナバナラヌウということで国立劇場の千穐楽を見物して参りました。

 国立劇場のホームページによれば、この義太夫狂言の内容は以下のごとし。

 作者は『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』を生み出した竹田出雲・三好松洛・並木千柳の名作トリオ。 題名の「双蝶々」は、濡髪長五郎と放駒長吉、二人の力士の名前にある「長」の音を取り入れたものです。

 今回は濡髪を中心とした構成で、見応えのある通し上演でご覧いただきます。義理と人情との間で葛藤する濡髪や周囲の人々によるヒューマンドラマが展開します。

 序幕「新清水」は久々の上演。豪商山崎屋の若旦那・与五郎は、遊女・吾妻と深い仲。吾妻に横恋慕する平岡郷左衛門によって窮地に陥れられますが、吾妻の朋輩・都と相思相愛の南与兵衛が救います。

「角力場」では、山崎屋の贔屓を受ける濡髪が、郷左衛門に荷担しようとする放駒に勝ちを譲り、与五郎への力添えを頼みます。名力士の濡髪と素人相撲の放駒の意地と意地とがぶつかり合う一幕です。

 二人は「米屋」で再び争いますが、弟の放埓を案じる放駒の姉・お関の苦肉の策のお陰で、義兄弟の契りを結びます。

 しかし、「難波裏」で、濡髪は郷左衛門とその仲間をやむなく殺害。そして、実母のお幸に一目会おうと尋ねる「引窓」へと続きます。お幸は与兵衛の継母でもあります。濡髪、与兵衛、与兵衛の女房となった都(お早)、お幸―四人が互いの心中を察して苦悩する姿が、屋根の明かり取り〝引窓〟を効果的に使って描かれます。

 幸四郎が当り役の濡髪を、半世紀ぶりに三幕通して演じます。また、染五郎が与兵衛・与五郎・放駒の三役を勤める楽しみな舞台。さらに各役に魅力溢れる顔触れを揃えました。芸術の秋にふさわしい名舞台を心ゆくまでお楽しみ下さい。

 と、書かれている通りの舞台であったが、幸四郎親子の幸福感みち溢れる共演に加えて、中村東蔵の好演が印象に残った。


   わが子ながらやるではないかと称えつつ幸四郎は見得を切りたり 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-10-28 15:34 | 美術

国立劇場で「菅原伝授手習鑑」「處女翫浮名横櫛」をみて



茫洋物見遊山記第147回

竹田出雲作の「菅原伝授手習鑑」では車引、黙阿弥・松浴・千柳作の「處女翫浮名横櫛」では「切られお富」をダイジェストで公演していましたが、私は幸いその千秋楽を鑑賞することができました。

「菅原伝授手習鑑」では桜王丸を中村萬太郎、梅王丸を中村隼人、松王丸を中村錦之助がつとめていましたが、桜王丸の萬太郎はセリフが弱弱しく一人前の役者としてはまだ非力を感じるのでさらに勉強に励んで頂きたいと思います。

「處女翫浮名横櫛」(むすめごよみうきなのよこぐし)では、全身をナマスのごとく切り刻まれるのが「浮名横櫛」における与三郎ではなくお富であり、たおやかな女役の彼女が復讐の鬼に一転して、かつての主であった赤間源左衛門をねちねちいびって二百両を奪い、それを横取りしようとした相棒のこうもり安を派手な立ち回りの末にあやめてしまう悪婆ぶりが見どころで、中村時蔵が好演していました。


なにゆえに夜の室内でもサングラスなの別に眼が悪いわけでもないのに 蝶人
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by amadeusjapan | 2014-03-28 13:57 | エッセイ

あまでうすが綴る音楽と本と映画と詩とエッセイ
by amadeusjapan
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