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晴風万里

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続・NHKが好き



♪バガテルop30

 昨日NHKには多少の知性があるが、民放にはそれもなくて痴性しかないと暴論を吐いた。しかしそれにはそれなりの原因がある。ドラマにせよ、ニュースにせよ、NHKと民放では制作費のスケール、そして制作費の大元である経営母体の売り上げが違うのである。

例えば民放首位のフジテレビの06年度の総売り上げは5826億、日テレ3436億、テレ朝2511億に対して、NHKは単体でも6432億、これに加えてNHK子会社は2310億の受信料収入予算をもって世間のよいこの皆さんに純良番組を提供している。
だから、その大半が民間企業からのCM収入に依拠している民放が、もしも本気でNHKの大河番組やスペシャル番組に挑んでも、はなから勝てるわけがないのである。

 もしも民放がNHKのような「世のため人のためになる番組?」を真剣につくったとしても、テレビを玩具にしながら自らも資本のペットと化しているあほばか大衆の視聴率は取れないし、取れなければ売り上げが減って会社がつぶれてしまうので、民放はますますあほ馬鹿番組の制作に血道をあげ、かくて我ひとともに文字通りの白痴となって亡国の道を疾走するしか能がないのである。

スポンサーと巨大広告代理店だけが神様である民放には、そもそも表現の自由も真実を追い求めるジャーナリズムもへったくれもはなから存在せず、普通の企業と同様の単なる熱烈な利益追求会社であるにすぎない。その点では、南京虐殺番組ひとつをとっても政府御用達のNHKのほうがまだましなマスメディアである。

聞けば、NHKの番組受信料が高すぎるからもっと安くせよ、と総務省の役人が迫っているようだが、私は年間1.5万円くらい払い続けても構わないからNHKはあまり視聴率を気にせず、いまのままでそれこそ粛々と番組つくりに精出してほしいと思っている。

問題は、あほばか番組に狂奔する民放である。

NHKは有料だが民放は無料だと思っている人がいるかもしれないが、トンでもない。06年度のテレビ広告費2兆円の実態は、すべてトヨタやサントリーや資生堂やソフトバンクなどの大企業の広告宣伝費であり、その膨大な経費の大半は、私たちが購入するカローラやウーロン茶や白つばきや携帯の価格に全額転嫁されている。

では具体的にどれくらいの金額なるのか計算してみよう。
さきほど述べたように06年のテレビ広告費はおよそ2兆円、これをわが国の総所帯数約5000万で割ると1軒当たりおよそ年間4万円を私たちは身銭を切って負担していることになる。ちなみに現在あほ馬鹿民放局は東京だと5局あるから、われらあほ馬鹿視聴者は、1局あたり年間8000円も投じてあほ馬鹿番組の制作に全面協力していることになる!

このように民放のあほばか番組は、私たちのとぼしい財布のお金を原資として、どこの誰とも知れないあほばかプロぢゅーサーとその奴隷的抑圧のくびきにあえぐ低賃金労働者たちがせっせせっせと製作しているのだから、私たち納税者ならぬ第1次スポンサーは、もっと声を大にして彼らの視聴率第1主義と拝金主義、ならびにその非人間性と低俗性と死に至るニヒリズムをテッテ的に攻撃し、「私たちが本当に見たい番組」をつくらせるようにダンコ要求するべきなのである。っっと。

もっとも「その私たち」が本当に見たい番組が、あの「オーラの泉」や「ズバリ!言うわよ」であるならば、それこそ「なにをかいわんや」なのですがね。


♪天高く鳥に告げたり残し柿



by amadeusjapan | 2007-11-30 11:49 | エッセイ

気色の悪い日本語



♪バガテルop23

とかく最近の日本語は、私のような世捨て人には格別に不可解である。

その1 立ち位置
『ミラノの3Gと称されたジャンフランコ・フェレが亡くなったが、彼の「立ち位置」はジョルジュ・アルマーニやジャンニ・ヴェルサーチとは少し違っていた…』
などと思わせぶりに使われるのだが、活字の見た目も、発音もはなはだ気持ち悪い。
いっそ「立ちションの立ち位置」なら許せそうな気もしますが、それにしても昔から「立場」という立派な日本語があるでしょうに。

その2 読み解く
この奇妙なエセインテリ?言葉は、そもそも出版社の新刊書の腰巻惹句から始まり、つい最近まで乱用されていたが、さすがに少し下火になってきたようでほっとしている。
例えば、
『安いウナギ今年が最後か? マリアナ海溝に潜む生物の謎を本書が読み解く』
『あのアユが、森理世が、ほんとにほんとの日本の美女? 激変する美意識の真相を読み解く』
のように安直に使用されるので、私はこれを「腰巻汚染」とはらり読み解いている。

その3 回収される
回収されるのはペットボトルだけかと思っていたら、ツエムリンスキーまで回収されることになっていたとはついぞ知らなんた。とうとう
『当夜の公演を聴いて改めて感じたのは、ツエムリンスキーを「絶賛批評」的なレトリックへ回収する難しさである。』 
などと、したり顔で書く音楽学者が登場したのである。(7月27日朝日夕刊文化欄岡田暁生氏関西フィル演奏会批評記事より引用)
ひとあじ違う言い回しにひきつけられた私は、岡ちゃんのこの気持ちの悪い文章を仕舞いまで丁寧に読んだが、結局どこのどいつがツエムちゃんを絶賛批評的なレトリックから回収することに成功したのか、脳力に超弱い私にはついぞ分からなかった。
岡ちゃんが自力で開発した言葉なのか、それともどこから盗用したのか知らないが、岡ちゃんはきっとこの最新流行の言葉をどこかで1回使ってみて、それから回収してみたくて仕方がなかったのだろう。 どーだ、やったぞ、決まったぞ! ばんざーい! 
てなもんだろう。極貧にあえぐ三流ライターとはいえ、私だって筆1本で渡世を渡る文筆業者だ。岡ちゃんのそのうれし恥ずかしい気持ちは分からないでもない。
されどこんなちょいと気の利いた当節風の言葉は、あと三年もすれば誰も見向きもしなくなっていると、どうして批評家ともあろう岡ちゃんは気づかないのだろうか? 
もしかして岡ちゃんは、今を去る20年前に「おしゃれなこと」を「ナウイ」とか「イマイ」とか言い、つい先ごろまで「おされな」などと言い換えてマンネリに陥るまいとあがいていた人々を先取りじゃなくて、後追いする人ではないだろうか?

その4 指摘か主張か
作家の柴田翔氏が、最近若者よりも大人の言葉が劣化している証左として、ある新聞が「談合に天の声、検察指摘」と書いたのがけしからんと怒っている。(日経7/24夕刊)
もし新聞が中立不偏の立場なら、検察と新聞の立場を同一視してはならず、(その意見には賛成)、その見出しは「談合に天の声、検察主張」でなければならない、というのである。 
されど、もとより後者のほうが分かりやすいと私も思うが、前者の表現が新聞が検察に肩入れした証拠になるのかどうか。別に指摘と書いたってそれほどの大事とは思えない。
しかしなんといっても言葉の専門家がおっしゃることだ。きっと私も、さうしてくだんの新聞記者も、左脳が超超劣化しているのだらう。



by amadeusjapan | 2007-07-28 10:59 | エッセイ

右か、左か、真ん中か



♪バガテル op18

昨日中野坂上の学校で、広告代理店を受けるという大学生から就職相談を受けたときのこと。

彼女が、「自己PRの、“どんな新聞を購読しているか”という欄に、朝日新聞と書いてもいいでしょうか?」と尋ねるので「君が実際に購読しているのなら正直にそう書けばいいじゃないか」と言うと、「読売ならともかく、朝日は左翼的な新聞だから、私落とされるのではないでしょうか?」と余計な心配をしているのでこれにはちょっと驚いた。

あのブル新(死語?)の代表選手である朝日のどこが左翼的なのか、私などは理解に苦しむが、ともかく朝日新聞が「左翼的」になってしまったこの20年について改めて感慨を新たにしたことだった。

しかしもしも朝日が左翼なら、他の新聞はどうなるのだろう?
毎日も左翼偏向で、まあまあニュウトラルの日経を挟んで読売は右翼。部数凋落につき関西では夕刊を廃止したサンケイはさしずめ超右翼であろう。

しかし私が便宜上勝手に右翼に編入した読売が、日本帝国主義の戦争責任についてしぶとく追及し、悪名高きナベツネ主筆が、意外にも?靖国神社参拝問題で朝日と同じ見解であることが判明するなど、私のこの安直な左右のレッテル張りには、多少の不安定要因もある。ただし前首相の靖国神社参拝に関して賛成しているのは、大手?新聞社中ではサンケイのみである。

新聞に続いて同じ伝で出版社にレッテルを貼ると、朝日は相変わらず左翼で、講談社は左翼偏向、ニュウトラルはよくわからないけど集英社と光文社。そして読売資本に入った中公新社はまあ右翼で、新潮、文春、小学館はみな右翼偏向ないし一部超右翼であろう。

同様にしてテレビ局においても同一資本関係での共通項は認められるが、意外と左翼的?なのはNHKであろう。しかし大半の局が娯楽番組に血道をあげ報道関係はお茶をにごす程度なので判定不能だ。

このように、もはや民放テレビ局はあらゆる意味で“社会の木鐸”(古すぎ?)やオピニオンリーダーではない。従ってテレビ画面での言説においては誰かが誰かに殺されることはないが、雑誌や新聞での意見の開陳においてはそれが頻繁に繰り返されている。(20年前の朝日新聞阪神支局の小尻知博記者)
 
言論の自由に命をかけるジャーナリストは新聞と雑誌メデイアだけにわずかに偏在し、弛緩しきった痴呆番組を垂れ流すあれらの局アナやキャスターたちの憂い無き笑顔の中には間違っても存在しないのである。

安倍政権による憲法改定の策動が露骨になるなかで、わが帝国におけるジャーナリズムの右翼的再編とファシズム勢力のあくことなき伸張、それにともなう白色テロルの横行はますます跳梁をきわめることだろう。



by amadeusjapan | 2007-05-02 16:27 | エッセイ

「人生の歩き方」



あなたと私のアホリズム その12

本さへあればテレビは要らない。とりわけ民放などなくてもいっこうに構わないと思っている私です。

時々見るのはNHKのニュースと映画とドキュメンタリーくらい。

それでも本当にいいなと思える番組はあまりないのですが、最近始まった「人生の歩き方」というトーク番組はなかなかよいです。

第1回は漫画家・歌手の池田理代子さんを黒田アナが、昨夜から始まった第2回は映画監督新藤兼人さんを小野アナがインタビューしています。

ときおり回顧的な記録映像がインサートされますが基本的には主人公のこれまでの人生の歩みをじっくりと聞く番組です。

池田さんという漫画家についてはあのベルバラの作者というくらいしか知らなかった私ですが、彼女の自由で情熱的な生き方をご本人の口からとくとうかがい、静かな感銘を受けました。

特に中年になってから志したソプラノ歌手の恩師である東さんの壮絶な死に方を語ったくだりは、涙なしには聞けませんでした。

また昨夜の新藤監督が亡き母の思い出をこれまた涙ながらに語ったときには、寅さん大好きの小野アナも一緒に泣いておりましたね。

泣くからいい番組と言っているのではありませんよ。

その人の真実に迫り、その人が人生の真実を真面目に語るから、いまどき珍しくいい番組だといっているのです。

ここでは主人公が自分の人生をどこまで開示するか、は、アナウンサーの知性と勇気にかかっているので、そういう意味でも真剣勝負の番組だと思います。

世の中のテレビ番組の大半が、異常なことを異常に表現しようと狂奔する中で、「人生の歩き方」は、普通のことを普通に表現しようと試みている。

それがこの番組の価値を高めているようです。
(毎週水曜日午後10時25分から50分まで)



by amadeusjapan | 2007-03-08 09:46 | エッセイ

あまでうすが綴る音楽と本と映画と詩とエッセイ
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